膵臓のβ細胞が何らかの理由で破壊されてしまい、インスリンをつくる機能がない、またはほとんどない状態で、インスリン注射をしなければ生きていけない状態です。
インスリンの分泌量が少なかったり、有効に働かなかったりして血糖が下がらず、高血糖が続いてしまう状態です。遺伝的要素に加え、過食、運動不足、肥満、ストレス、加齢などが要因となり発症します。Ⅱ型糖尿病は生活習慣病に含まれます。
糖尿病の初期には自覚症状は殆どありませんが、高血糖状態が長く続くと次のような症状が現れてきます。
・のど・口の中が渇く(舌が渇く)、水分を多く取るようになる。
・尿の回数が多くなり、量も増える。
・空腹感が強くなる。
・体重が急に減り、疲れやすくなる。
さらに糖尿病が進行すると・・・
・手がしびれたり、皮膚がかゆくなったりする。
・ものが見えにくくなる(失明する場合もある)。
・ちょっとした傷が化膿しやすくなる。
・空腹時血糖値が126mg/dl以上の方(随時血糖値が200mg/dl以上の方)
・血液検査でHbA1c値(%)が6.5以上の方
診断と重症度の確認のために下記検査を行います。(いずれも当院で行えます)
尿中の糖を試験紙で検査します。ただし、糖尿病でなくても尿に糖が出ることもあります。(腎臓の病気や高齢者など)
糖値のほかにヘモグロビンA1c(HbA1c)などいくつかの項目を測定します。
ブドウ糖の入った飲み物を飲んで、2時間後までの(計4回ほど)血糖値を測定します。糖尿病の人は飲んだあとの血糖値が高く、またその値が持続します。
糖尿病の恐ろしさは合併症にあると言われています。放置しておくと失明する場合もあれば死期を早めることもあります。合併症で代表的なものに神経障害・網膜症・腎症があり、3大合併症と言われています。それ以外にも脳梗塞・狭心症・心筋梗塞・糖尿病性壊疸・感染症などもあります。また、合併症が出るということはすでに症状が進行してしまっています。
糖尿病の治療は一般的には、食事療法と運動療法を行い、それらを続けても血糖コントロールできない場合には薬物治療を行います。
食事はカロリー制限だけでなく各栄養素をバランスよく摂取することが重要です。運動は、体内に蓄積されたブドウ糖や脂肪の代謝が促進され血糖コントロールに有効です。
しかし、Ⅱ型糖尿病の患者さんは「食いしん坊で運動嫌い」というタイプも多く見られます。ストレスがかかると糖尿病が悪化するケースもありますので、ストレスを感じずに本人が納得して食べ過ぎや運動不足の生活を改善できるよう当院では患者さんに合った方法をおすすめします。
また、治療薬にも様々な種類があります。漢方薬も含め、患者さんに合った薬の処方を致します。
鳥居泌尿器科・内科では、糖尿病、高血圧症、高脂血症などの生活習慣病の継続的な定期検査や内服薬などのフォローアップをしております。